抜け毛の増加と身体の冷え

たかが冷え、されど冷え

早いもので10月も本日が最終日。

振り返ってみると、“抜け毛の増加”によるお悩み相談が昨年の10月よりも5件も増えていました。そして、今年の抜け毛の増加した方達に共通しているのが「体の冷え」を抱えていたこと。

今年の夏は所によっては40度に達するなど、とにかく殆どの日が30度を超えており、暑さで火照った身体を癒やすためにミネラルウォーターを始めとした清涼飲料水を大量に摂取したり、さっぱりした麺類を口にする機会が多く、エアコンの効いた室内で長時間過ごした事が加味され内蔵が冷えて消化不良や栄養不足を招いた影響がこの秋口に「抜け毛の増加」となって表面化したと考えられます。

多くの方は「たかが身体の冷えで抜け毛が増えるものなの?」と軽く考えがちですが、胃腸で消化吸収された栄養分を髪の製造工場である毛根部に運ぶ役割を担っているのは“血液”であり“血管”です。体温が1度下がるだけで免疫力が30%も減少するくらいですから当然、身体中に行き渡る栄養量も減少するわけです。さらに、肩や首のコリを抱えていれば血管は狭くなり血液が巡る量も減ってしまい、身体が体温維持するために熱を逃がさないように毛穴を引き締め新陳代謝も減少。

胃腸の消化不良で吸収される栄養分が減り、さらに冷えによる血行不良によって毛根部に届けられる毛髪の栄養分の半減と相まって、毛根が栄養不足や生育不良に陥り、毛髪が大量に抜ける症状に繋がるのです。

この状態でいくら育毛剤で外から栄養分を補給しても、毛髪の生育環境が整わない限り毛穴内部の毛根には届かないため抜け毛の減少にはつながらず、焼け石に水。

「このまま抜け毛が続いて薄毛になったらどうしよう?」と悲観的なことばかり頭の中を駆け巡る負のスパイラルに陥ってしまいます。

いくら抜け毛のことを考え続けても、一旦毛穴から抜け落ちた毛髪は元には戻りません。出口の見えない“抜け毛への不安”も理解できますが「これから生まれる毛髪を如何に健康な状態のまま育てるか」へと思考をシフトしていく事が大切なのではないでしょうか?

身体を温めて毛穴環境の整備をきちんと行えば、ハリ・コシある毛髪は育ちます。

おとなキレイ·サポーター 田中和義 より